「言えるうちに、言っておく」— 遺言が家族に残す本当の意味

「うちはまだ元気だから、遺言なんて早い」

そう思っている方、実はとても多いんです。

私自身、薬剤師として長年患者さんと接してきた中で、何度もこんな場面に出会いました。

ある日突然、「伝えたいこと」が言えなくなる体調を崩されて入院された患者さんが、ある日を境に、うまく言葉を発せなくなってしまう。

認知症が進んで、家族の顔は分かっても、自分の意思をきちんと言葉にできなくなる。今は世の中2人に3〜4人が1人が認知症になるかもしれない世の中です。

そんな瞬間は、本当に「ある日突然」やってきます。

「あの土地は長男に継いでほしい」

「お世話になった次女には、少し多めに残したい」

「兄弟で揉めてほしくない」

こうした思いは、頭の中にはあっても、伝えるタイミングを逃してしまうと、二度と言葉にできなくなることがあります。

そしてご本人が亡くなられたあと、残された家族は「お父さん(お母さん)は、本当は何を望んでいたんだろう」と、答えのない問いを抱えることになるのです。

遺言は「財産の分け方」だけの書類じゃない

遺言と聞くと、「お金持ちが財産を分けるためのもの」というイメージを持たれる方が多いのですが、それは半分だけ正解です。

遺言のもう一つの、そしてもしかしたらもっと大切な役割は、大切な人への意思表示です。

なぜこの分け方にしたのか、その理由家族それぞれへの感謝の言葉「争わないでほしい」という願いこれらを「付言事項」という形で遺言に残すことができます。

法的な効力はありませんが、家族の心に一番届くのは、実はこの部分だったりします。

「まだ早い」ではなく「今だからこそ」遺言は、判断能力がしっかりしているうちにしか作成できません。

つまり、「元気な今」が、実は一番、遺言を残すのに適したタイミングなんです。病気や加齢で意思表示が難しくなってから慌てて準備しようとしても、間に合わないことがあります。

実際、判断能力に疑いがあると判断されると、有効な遺言が作れなくなるケースもあります。大切な人に、自分の言葉で気持ちを伝えられるうちに。

それが遺言を残す、一番の意味だと私は思います。ご相談は、おもいつむぐ行政書士事務所まで

では、また!

おもいつむぐ行政書士事務所 角田

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