薬剤師として現場に立っていた頃、ずっとモヤモヤしていたことがあります。
今日は少し踏み込んで、そのことをお話ししてみようと思います。
「何かあればドクターに聞いて」という壁
薬局の窓口で、患者さんから薬について質問をいただくことがあります。副作用のこと、飲み合わせのこと、本当は薬剤師がきちんとお答えできる内容も多いんです。
けれど現場では、「詳しいことは医師に確認してください」「副作用の話は患者さんが不安になるから、あまり詳しく話さないように」という空気が、今でも根強く残っています。
薬局が結局のところ医師の下請けのような立場で動いている以上、これでは本当の意味で良い医療にはつながらないのではないか——現場に立っていて、何度もそう感じてきました。
薬剤師にしか見えないことがある
処方箋を見て、「この飲み合わせは大丈夫だろうか」「この量は、この方の年齢や体調を考えると少し心配だ」と気づく場面は、実際たくさんあります。
薬の専門家として、患者さんの生活に一番近い場所で薬と向き合っているのは薬剤師です。だからこそ、気づいたことを率直に伝えられる関係性が、医師との間に必要なんだと思います。
窓口で聞いた、ある患者さんの言葉
今でも忘れられない言葉があります。
「この薬を飲むと、足のむくみがひどくて。でも、あの先生は薬を減らすことなく、増やすだけだから」
「本当はこの薬、効いてない気がするんです。でも、先生に相談すると怒られるから、言えなくて」
窓口で、こんな風に本音を打ち明けてくださる患者さんが何人もいらっしゃいました。診察室では言えなかったことを、薬局の窓口だからこそ話してくださる。それだけ、薬剤師は患者さんの本音に近い場所にいるということでもあります。
けれど、その本音を聞いた薬剤師が、処方した医師にきちんと伝えられているかというと、正直、十分ではないケースも多いのが現実です。患者さんの「本当は困っている」という声を、診療の場に届ける橋渡し役を、薬剤師がもっと担えるはずだと感じています。
課題は薬剤師側にもある
ただ、これは医療現場の構造だけの問題ではなく、薬剤師側にも変わらなければいけない部分があると感じています。
「薬剤師には、もっとコミュニケーション能力が必要だ」——これは、私自身、現場で強く実感してきたことです。処方箋の内容をただ確認して薬を渡すだけでなく、医師としっかり情報をやり取りし、患者さんの状態を共有していく。そうした働きかけが、もっと必要なんだと思います。
「ただ渡すだけの人」という印象を変えていきたい
一般の方から見た薬剤師のイメージは、今も「薬を渡してくれる人」というものが多いのではないでしょうか。この印象は、薬剤師側からもっと発信し、行動していかない限り、なかなか変わっていかないと感じています
薬剤師は、本来もっと患者さんの生活に踏み込んで、医師と対等にコミュニケーションを取りながら、薬の専門家として力を発揮できる存在です。私自身、行政書士としての今の仕事の中でも、この薬剤師としての視点を大切にしながら、医療・介護・お金・法律をつなぐ役割を果たしていきたいと考えています。
おもいつむぐ行政書士事務所では、薬剤師としての臨床経験を活かし、医療・介護に関わるご相談にも寄り添った対応を心がけています。


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